永遠亭comacの出張版(ほぼ将棋について)

将棋についてつぶやく(腕前は超ド素人)

藤井三冠は大山・中原・羽生よりも上のレベルかも。

今回の竜王戦でもそうだけど、ここ最近の藤井三冠の勝ち方がえげつない。

昨日の竜王戦は35手目で形勢が動き70手で勝ち。
郷田九段との順位戦は1時間以上余らして圧勝。
竜王戦初戦で中盤まで押されたが、最後逆転勝ち
王将戦で広瀬八段戦は67手で完全試合

これって、普通に負けた相手が「悔しい」という雰囲気ではない。どっちかというと「絶望」を植え付けている感じなんです。

さらにレーティングは2位と151差となり1局当たりの勝つ確率も70%超えました。これは2位と10位との差よりも大きく数字だけでもヤバさが分かります。

 

これだけ、差がつくことはあったのでしょうか?

いや、うちが覚えている範囲ではないはず。羽生七冠時代もすぐ下に佐藤康九段や谷川九段がいて、挑戦者に何度も上がったのです。さらに8割超えも3回しかありません
大山十五世名人が独占の時代も7割9分4厘(27勝7敗)が最高で8割も1回もありません。

そして藤井三冠はデビュー以降毎年8割超えで、トップ棋士相手にも圧倒しています。248勝46敗は解説の棋士の皆さんも言葉失うか苦笑するくらい異次元の成績です。

 

46敗は超異次元

300局近くやって46敗は異次元と言いましたが、トップ棋士ほど負け数が増えるのです。去年度は永瀬王座が44勝で最多勝獲りましたが、負け数23敗も最多なんです。つまり、それだけ多く対局しているということです。

実は将棋は対局数が多いことはいい事なのです。
その理由は簡単でほとんどが1回負けたらその棋戦は即終了なのです。
トーナメントで勝ち上がるほど対局が多くなるのです。

藤井三冠が2017年度は61勝12敗でした。その理由も全棋戦でほとんど勝ち続けたから73局も出来たのです。新四段で普通は30~40局程度がほとんどですので73局はすごいと言えるのです。

今年の成績見ても未放送分除いて41局35勝6敗(10/23現在)。対局数は60局超えると思いますが、トップ棋士と当たりながら8割超えになると大山・中原・羽生よりもレベルが上になると。

年間8割は何故難しい?

確かに藤井三冠が出る前までたまに8割という程度しか出ていません。

実は年間勝率8割は過去に13人しか達成しておらず、豊島竜王は一度も達成したことありません。さらに複数人出た年は1966年と1994年と2018年の3回で、2018年は3人も年間勝率8割達成しているのです。

2018年

1位 .849 藤井聡太 
2位 .800 渡辺明永瀬拓矢

何故勝率8割は難しいかというと、対戦相手の変化です。
実は年間8割超えている時期というのがC級1か2組在籍の時です。さらにタイトルも取っていない状態の時です。

実は順位戦のクラスはシードと関係あって、C級2組は全棋戦1次予選からになるのですが、B級2組になると王座戦棋聖戦が2次予選からになり、A級になると本戦からもあります。つまり、B級2組に上がると対戦相手が一気に変わり、強くなるのです。

現在の藤井三冠の位置はトップでほとんどが挑戦者決定トーナメントからなのです。なので、強い棋士としかあたりません。普通なら7割近く勝てば大体タイトル挑戦まで行けるのですが、藤井三冠の場合8割超えているので叡王竜王に挑戦でき王将も挑戦できる可能性が高いのです。

 

以上のことを考えると藤井三冠はしっかりと打ってしっかりと勝つ。ただ、それが恐怖を植え付けているのです。つまり、大山・中原・羽生の次元を超える存在だと思います