竜王戦でとんでもない記録が生まれるかもしれません。
実は現在までに33期行われておりましたが、ランキング戦、挑戦者トーナメント(挑決3番勝負含む)、タイトル戦全勝で奪取したことは1度もありません。
実は藤井三冠は現在までにランキング戦優勝、挑戦者トーナメントも負けていません。そして、タイトル戦も3勝0敗で王手かかった状態です。そして11月12,13日の第4局で勝つと史上初の12戦全勝でのタイトル奪取となります。
ちなみにそれに近いとなると、第11期まで遡り藤井猛九段が4組で優勝、挑戦者決定トーナメントで3番勝負で羽生九段に2勝1敗。タイトル戦で4連勝でした。
何故、竜王戦で全勝が起きにくい?
まず、挑戦者決定トーナメントから出場の棋士がいないということだと思います。1組は3勝1敗以上2組は優勝か準優勝で挑戦者決定トーナメントに出場できます。つまり上のクラスほど有利になります。その反面3組以下だと優勝しないと挑戦者決定トーナメントに出れません。
そして、下位のクラスほど不利な位置に置かれるのです。つまり今期ですと折田四段が5組優勝者→4組優勝者→1組5位→1組4位→1組優勝者を破らないと挑戦者決定3番勝負に出られません。一方で、1組優勝者は1回勝てば挑戦者決定3番勝負に出られます。
そして、もう一つ全勝が起きにくい要因で挑戦者決定3番勝負ということもあります。
負けなしの2連勝で挑戦者になったのが34回中13回で決して連勝で行けることは厳しいと言えます。まあ、実力者同士の勝負なのでそうなります。藤井猛九段も相手が当時最強の羽生九段だったので当然そこで1回星落としました。
つまり、藤井三冠が12戦全勝でタイトル奪取となるととんでもない事というのはこういうことなのです。